買い物するたびに感じる罪悪感や、部屋を覆いつくす大量のモノ。そんな状況にストレスを覚えていませんか。
「質素に暮らす」と聞くと、我慢ばかりを強いられるように思われがちです。
実際には必要最小限に絞ることで家計への不安を減らし、好きなことに時間を注ぎやすくなるメリットがあります。
さらに片付けや掃除の手間が軽くなり、心のゆとりまで手に入る可能性が高いです。
本記事では、「質素に暮らす8つの方法と得られるメリット」をテーマに、誰でも取り組みやすい実践例を紹介します。
過度な消費が続くと貯金は増えず、時間も奪われてしまうでしょう。
必要な物や習慣に厳選すれば、やるべきことの優先順位がクリアになり、生活全般を整えやすくなるはずです。
これから紹介する具体的な手段を通じて、自分なりの快適さを再発見しませんか。
質素に暮らすとはどういう意味?
「質素に暮らす」とは、日常生活から不必要な支出や物品を排除し、本当に必要なものだけを選び取ることで生活全体の負担を減らしていくスタイルを指します。
たとえば総務省の2021年度の家計調査によれば、一人暮らしの平均消費支出は月に155.046円と報告されています。
費目 | 単身世帯 月平均額(円) |
---|---|
食料 | 41,731 |
住居 | 22,118 |
光熱・水道 | 11,383 |
家具・家事用品 | 5,830 |
被服及び履物 | 4,843 |
保健医療 | 7,703 |
交通・通信 | 18,916 |
教育 | 8 |
教養娯楽 | 17,654 |
その他の消費支出 | 24,860 |
合計(消費支出) | 155,046 |
定期的に断捨離を実行し、衣類や家具の購入を半年で2回までに抑えるなど数値目標を定めるだけでも、被服費を3割前後削減できるケースが確認されています。
加えて、自炊頻度を高めると外食費を1か月で数千円以上浮かせられる可能性が高まり、そうした差額を投資や貯蓄に回せる点も魅力です。
結果として、余計なストレス源を取り除きつつ経済的な安定感を得られる暮らし方が「質素に暮らす」という概念だと筆者は考えています。
「質素に暮らす」が注目されている背景
「質素に暮らす」というキーワードが注目を集める背景には、経済環境の変化と価値観の多様化が大きく影響していると思います。
たとえば、家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)では、「金融資産非保有」とされる世帯の割合が全国で30%を超えるという結果も報じられました。
世帯主年令別の金融資産非保有の割合は以下の通りです。
世帯主の年令別 | 金融資産非保有率(%) |
---|---|
20代 | 43.9 |
30代 | 34.0 |
40代 | 40.4 |
50代 | 38.3 |
60代 | 33.3 |
70代 | 26.7 |
こうした状況下では、無駄な支出を抑えたり、持ち物を必要最小限にすることで生活防衛を図る動きが広まっています。

同時に、SNSの普及により自身の消費行動を見直す人が増えたことも要因でしょう。
たとえばミニマリストを実践するユーザーの情報発信に触発され、クローゼットの中身を半減させたところ日々の服選びが楽になったという実例が数多く共有されています。
さらに、環境保護やサステナブルな観点からも「物を増やさない」という選択に共感が高まっているようです。
これらが重なり合い、「質素に暮らす」姿勢が改めて注目されているといえます。
質素に暮らす8つの方法


「質素に暮らす8つの方法」では、普段の生活で無駄を減らし、心身ともにゆとりを持つための具体的な手段を解説します。
家計管理からメンタル面まで多角的に整理したので、初心者でも取り入れやすいでしょう。
手始めに少しずつ実践すれば、大きな負担を感じにくくなるはずです。
- 「本当に必要なもの」を見極める
- 「1つ買ったら1つ手放す」習慣を作る
- 自炊を習慣化する
- SNSやネットに触れない時間を作る
- アナログな時間を大切にする
- スケジュールに余白を意識的に作る
- 心が疲れる人付き合いをやめる
- 余ったお金を投資に回す
①「本当に必要なもの」を見極める
「本当に必要なもの」を見極めるためには、所有物を「使用頻度」「必要度」で選別するのがおすすめです。
- 使用頻度:直近半年で使った回数
- 必要度:他の物で代用できないか
東京都の家庭ごみ排出量調査によると、一人当たり年間約320kgのごみを出しているようです。
不要品が増えるほど家計や保管スペースにも影響が及びます。
まずはクローゼットや押し入れを開け、半年間使わなかった物を仕分けする段階から始めましょう。
フリマアプリを活用すれば意外なお小遣いが手に入るかもしれません。



筆者は、読んだ本をすぐにメルカリに出品して、ほぼ新品の価格で売却が実現できています。
必要度を考慮して持ち物を厳選すれば、掃除の時間を短縮できるだけでなく、心にも余裕が生まれるのではないでしょうか。
②「1つ買ったら1つ手放す」習慣を作る
買い物をした分だけ手放すルールを決めると、家の中に物が増え続ける事態を防ぎやすいです。
何か新しく購入する際は「今使っている類似品をどう処分するか」を先に決めておきましょう。
たとえば「衣類を1着買ったら、タンスから1着抜き取ってフリマアプリに出す」といった仕組みです。
不要品の販売によってお金が戻り、結果的に無理なく出費をコントロールできるでしょう。
この習慣を続けると物が増えにくくなり、部屋の掃除や整理整頓が楽になるだけでなく、スペースにゆとりが生まれます。



筆者個人的には「1つ買ったら1つ手放す」というルールを設けることで、意図的に手持ちのものを見直す習慣が身につくことが大きいと考えています。
ほとんどの方は、手持ちのものを見直さずに買い物をしている印象です。物がどんどん増えていくでしょう。
しかし、手持ちのものを見直す習慣があれば、「去年の紺のスウェットがあるしな」と振り返ることができますよね。
③自炊を習慣化する
自炊を増やすことで、食費だけでなく健康面にもメリットを得やすいでしょう。塩分や糖質量を調整しやすく、野菜を多めに摂る工夫もしやすいです。
たとえば週末にまとめて野菜を買い、下ごしらえを行うことで平日の調理時間を短縮しながら栄養バランスを確保できます。


保存容器や冷凍用パックをうまく活用すれば、食材の無駄を減らすことも可能です。
健康的な食生活を続けると医療費の抑制につながり、将来的な負担が軽減されます。
無理なく自炊を習慣化すれば、家計と健康の両面から得する結果が期待できるでしょう。
④SNSやネットに触れない時間を作る
スマートフォンやSNSに長時間触れていると、情報過多によるストレスだけでなく、睡眠不足や集中力の低下を招くリスクが高まります。
NHKのメディア調査では、20~30代の1日あたりのスマホ利用時間が平均3時間を超えるケースも多いです。
こうした状況から一時的に離れるデジタルデトックスを取り入れると、心身をリフレッシュしやすくなるでしょう。
具体的には就寝1時間前からスマホの電源を切り、本や日記を書く時間を確保する方法が挙げられます。



筆者は、寝る前に手帳に「今日の感情の振り返り」「1日で感じたこと」などをメモするようにしています。


どのくらい心身に影響があるかはわかりませんが、少なくとも「今日を健やかに生きられている」という実感を得やすいです。
質素な暮らしを送っている人は、アナログな時間を大切にしている人も多いのではないでしょうか。
⑤アナログな時間を大切にする
現代ではスマートフォンやパソコンに触れる時間が増え、知らず知らずのうちに疲労やストレスが蓄積される傾向が見られます。
そこでアナログな時間を意識的に取り入れると、心身の負担を軽減しやすいでしょう。
たとえば紙の本を読む、手書きの日記をつける、手紙やハガキを送るなどの習慣が挙げられます。
以下の表に示すように、アナログな活動にはデジタル機器の使用時よりも集中力を維持しやすいメリットがあると筆者は考えています。
アナログ活動 | 得られる効果 |
---|---|
紙の本を読む | ブルーライトを避け、目を保護 |
手書き日記 | 思考を整理し、創造力を刺激 |
手紙・ポストカード | 相手への気持ちを丁寧に伝えられる |
こうした取り組みを実践すれば、画面を見続ける時間が減るだけでなく、自分のペースで落ち着いて過ごす機会も増やせます。
結果として生活全体に余裕が生まれ、心のリフレッシュにつながるはずです。
⑥スケジュールに余白を意識的に作る
多くの人は仕事や家事、趣味などのタスクでスケジュールを埋めがちですが、あえて余白を設けることで疲れやストレスを軽減できます。
特に「1日の予定を8割までに抑える」「15分程度のミニ休憩を数回取る」といった小さな工夫がおすすめです。
下記に代表的なポイントをまとめました。
- 1日の予定を余裕を持って組む
- 突発的な用事や仕事をカバーしやすくなり、残業や休日出勤を減らせる
- 休息タイムを確保する
- 医学的見地から集中力は40分程度と言われ、適度な休みがパフォーマンス維持に有効
- 連続作業を避ける
- 連続稼働が続くと心身が疲弊しやすく、結果的に生産性が落ち込む恐れがある(筆者経験)



スケジュールに少しでも余裕があれば、イレギュラーな事態に動じにくくなりますよ。
心の安定や健康を守るためにも、余白を意識した時間管理を試してみるとよいでしょう。
⑦心が疲れる人付き合いをやめる
質素に暮らすためには、心が疲れる人付き合いをやめることも大切です。
もし常に相手の機嫌をうかがったり、一方的に我慢を強いられたりしているなら、距離を置くことを検討するのも一つの方法でしょう。
具体的にはSNSのフォロー整理を行う、週に1日は連絡ツールを閉じて自分の趣味や休息に集中するといった対策が挙げられます。
無理をしながら付き合いを続けるよりも、価値観を共有し合える友人やコミュニティを見つけるほうが精神的な安定を得やすいです。
結果として「嫌われたくない」という過剰な不安や心労を軽減でき、よりポジティブな人間関係を築ける可能性が高まるでしょう。
⑧余ったお金を投資に回す
質素に暮らす習慣が続き、家計の支出を削減できたら、その余剰を貯金だけでなく投資に振り向ける選択肢も検討したいところです。
たとえば毎月1万円を年利3%の投資信託に20年間積み立てた場合、単純計算で元本240万円が約328万円に増える可能性があると試算されます。


銀行預金の平均金利が0.002%前後の時代を考えれば、インフレリスクへの対策としても意義があります。
もちろん投資にはリスクが伴うため、まずは緊急時用の生活費を確保したうえで挑戦することが大切です。
こうした仕組みを取り入れていけば、質素に暮らす中で生まれた余裕資金が将来的な安心につながるでしょう。
参考までに、筆者が約5年ほど行っている投資信託の結果を下記に記しておきます。


毎月5万を投資信託に回しているおかげで、比較的に早い段階で資産形成が可能となりました。
これが実現できたのは、生活の根底が「質素だから」というのもあるかもしれません。
質素に暮らすメリット


ここでは「質素に暮らす」ことがもたらすプラス面を紹介します。
過度な消費を抑えるだけでなく、本当に大切な価値観を再確認できる点が大きな魅力です。
節約による金銭的な安心感だけでなく、ストレスの軽減や自己成長につながる可能性があるでしょう。
- 自分にとって大切なものがわかる
- 心や身体の安定感を実感しやすくなる
- お金・モノ・時間を上手くコントロールできる
自分にとって大切なものがわかる
質素に暮らす中で、不要な物や行動を手放す機会が増えると同時に「自分が本当に求めていることは何か」を考える時間を確保しやすいでしょう。
たとえば、クローゼットの服を半分以下に減らしたところ、気に入っている服ばかり着回すことに気づき、ファッションへの迷いや無駄買いが明らかに減ったという人がいます。
筆者としては、下記のような手順で取捨選択を行うのがおすすめです。
- 「半年以上使っていない物」を仕分ける
- 「手放すかどうか」迷う物は別に保管し、再度点検する
- 残った物や習慣を見直し、大事なものを再確認する
このプロセスを通じて、自分の好きなものや必要不可欠な行動パターンが自然に浮き彫りになると思います。
結果として、将来的に欲しい物ややりたいことがクリアになり、自分の価値観に沿った選択をしやすくなります。
心や身体の安定感を実感しやすくなる
物や情報が多すぎる環境は、気づかないうちにストレスを生み出しやすいです。
実際に、収納スペースを圧迫する物や絶え間なく流れるSNSの情報は、脳が疲労を起こす原因にると考えています。
質素な暮らしを実践して不要な刺激を減らすと、集中力が高まり、睡眠の質が改善される例も少なくありません。
たとえば下表のように、夜のデジタル機器利用を1時間減らすだけで、心や身体の安心感が向上すると感じます。
取り組み内容 | 結果 |
---|---|
就寝1時間前にスマホをオフ | 入眠時間が短縮 |
リビングを整頓し物を減らす | リラックス度が上昇 |
こうした積み重ねにより、ストレスホルモン(コルチゾール)の分泌が安定し、気分の波が穏やかになる可能性が高まるでしょう。



心身のバランスを整えるうえでも「質素に暮らす」ことは効果的なんですよね。
お金・モノ・時間を上手くコントロールできる
質素に暮らす習慣を身につけると、家計簿の数値が改善されるだけでなく、モノや時間の使い方も整理されるでしょう。



たとえば週ごとに「予算5,000円で食材を購入し、使い切る」目標を設けるというやり方を筆者は以前やっていました。
具体的な数値を意識することで、かえって無駄遣いが減り食費が浮いたことがあります。
加えて、物を減らすことで掃除や片付けにかかる時間を1日あたり15分程度削減できました。
下記のポイントを意識すると、さらに効果が高まるでしょう。
- 月の固定費をリスト化する
- 購入前に「1つ買ったら1つ手放す」ルールを設定する
- ToDoリストを作り、優先順位を付ける
これらを実行すれば、お金の流れも把握しやすくなり、時間配分にも余裕が生まれます。
最終的に、自分の意志で生活をコントロールする感覚を得られるのではないでしょうか。
参考|「質素に暮らす」を体現している方々
参考までに、筆者個人的に「質素に暮らす」を体現している方々を以下にまとめました。
暮らし方や思考などを参考にして、「自分ならどう活かせるだろうか」と考えながら見てみると発見があると思います。
上記の方々を見て思うに「質素=貧しい」ではなく、むしろ自分にとって必要なものを選択している「贅沢な生き方」だと感じました。
限られた中でやりくりするからこそ、知恵や工夫が生まれるし、その過程で創作したことが楽しかったりします。
情報過多である現代だからこそ、自分ならではの「質素な暮らし」を模索してみてはいかがでしょうか。
まとめ
ここまで紹介した「質素に暮らす」ためのポイントは、家計やストレス管理に役立つだけでなく、生活そのものをよりシンプルにしてくれるでしょう。
断捨離の実施や自炊の習慣化、そして人間関係やSNSとの適度な距離感づくりを進めれば、不要な出費だけでなく心の疲れも軽減しやすくなります。
さらに、自分に本当に必要な物や時間の使い方を把握することで、やりたいことへの集中力が高まり、暮らしの満足度が向上しやすいです。
結果として浮いた予算を投資に回したり、自由な時間を趣味に投下するなど、新たな選択肢を広げるきっかけに変えられるでしょう。
大きなリフォームや大規模な改革がなくても、一歩ずつ段階を踏めば十分に変化を実感できます。
ぜひ今回の内容を参考に、質素だけれど豊かな日常を実現してみましょう。