「低収入だから貯金ができない」と思っている人もいるかもしれません。収入が少なければ貯金に回すお金も少ないから。しかし、収入を増やすというのは、明日あさってでどうにかなる問題ではないと思う。
「自分は収入が低い。だから貯金なんかできないんだ!」と嘆くよりも、「低収入の自分にもどうやれば貯金ができるのだろうか?」と考えた方が健全。何より、心が前向きになれる。間違いなく。
今日は、僕が手取り15万の頃にやっていた貯金方法を3ステップで紹介していく。大切なのは大金を貯めることではなく、まずは成功体験を積み上げること。
昔は手取り15万でした。
新卒で入社した当初の手取りは15万円。
正確には12万円ほどで、そこからすぐに15万円になった。当時は実家に住んでいたので、家賃はかかっていないのが幸い。
最初は、手取り15万円でもあまり気にせずお金を使っていたけれど「あれ、このままだとお金全然貯まらなくないか…」と思い、そこから貯金生活へすぐにシフト。
まずは、貯める力をつけていく必要がある、と悟った。
手取り15万にもできた貯金方法
具体的には3ステップ。
- 先取り貯金をする
- 月1000円からやる
- 慣れてきたら金額を増やす
正直、全然難しくないし、特別な方法でもない。けれど、いざ実践するとなると話は別。特に、貯金習慣がない人が、貯金をしようと思うと意外と大変。
結局、貯金や節約って自分との約束だと思うんですよね。
①先取り貯金
先取り貯金って昔から言われているけれど、いちばん楽だと思っている。なぜなら、先に貯金しておけば安堵感が得られるし、貯金できなかった自分を責めなくていいから。
ただし、1つ注意点があって、自分の意志力に頼らないこと。人は、それほど強い生き物ではないし、感情に流されやすい。そのため、銀行で積み立て貯金をするのがおすすめ。
例えば、楽天銀行には「定期預金の積立購入」がある。
一度設定しておけば、指定した日に普通預金から定期預金へお金を回してくれるのでとても楽。各銀行で自動積立の設定ができるはずなので、お持ちの銀行口座でぜひ設定してみてほしい。
意志力に頼らず、仕組みに頼ること。
最初に貯金をすれば使いすぎを防げるし、自動化することで貯金を「忘れずに」続けられる。
②月1,000円からやる
「月1,000円の貯金って意味あるの?」と思っていない?
全然意味あるし、最初はハードルを低く設定する。大切なのが、小さな金額から始めて「自分にも貯金ができるんだ!」と成功体験を作ること。
人は、成功体験を一度経験すると、次の成功体験を作りたくなる生き物。貯金が増えていく達成感が、貯金が増える探究につながる。
あとは、無理なくできるから、貯金ビギナーにもおすすめだよ。
③慣れてきたら金額を増やす|目標は収入の1/10でOK
月1000円の貯金に慣れてきたら徐々に金額を増やしていくこと。目標は、収入の1/10でOK。
手取り額 | 目標貯金額 |
15万円 | 15,000円 |
20万円 | 20,000円 |
25万円 | 25,000円 |
30万円 | 30,000円 |
上記の表はあくまで目安なので、金額は下げてもいいし増やしてもいい。手取りの1/10も貯金できれば、年間で貯まる金額は大きくなる。手取り15万なら、1年間で18万円だ。
また、「なぜ徐々に増やしていく必要があるのか?」というところだが、正直月1,000円の貯金はベストではない。
月1,000円で投資を始めても得られるリターンは少額。リターンを大きくしたければ、月の投資額も大きくすることが大切だと思っている。
余談:月1万円想定利回り5%で30年間運用した結果
金融庁が出している「つみたてシミュレーター」を使うと、以下の結果になった。
月1万円を30年間運用するだけで「+472万円」にもなるんだから、積み立て額は大きい方がいい。ちなみに、月1000円を上記と同じ条件で運用すると83万円になる。さすがに月1000円でずっと運用している人はいないと思うけど。
貯金に失敗する人の特徴
過去の実体験や周りで貯金を失敗している人の特徴を下記に5つピックアップしました。
あなたは大丈夫そうですか?
- 身の丈に合わない生活をしている
- 収入と支出の割合がほぼ同じ
- 生活防衛費を確保していない
- 理想は、1ヶ月の生活費×3ヶ月〜6ヶ月が目安
- 貯金の目標設定がない
- 100万円貯めるとかでもいいのでざっくり設定があるとよい
- 小さな浪費を甘く見ている
- 毎日コンビニで500円の出費だけで、年間18万円にもなる
- 過度な自分へのご褒美
- 急に辞めるのは難しいので、5日1回など頻度を減らしていこう
特に、小さな出費は積み重なりやすいから要注意。
昔は、コンビニやスーパーに寄った際に、甘いものやチョコ類をよく買っていた。そのときはきっと必要なものだったと思うけれど、今思えば「必ず必要」ではなかったと思う。
また、お金への意識が弱く、周囲に流されている自分にも原因があった。
環境による影響はとても大きい。貯金がなかなか上手くいかない人は、属する環境や触れ合う情報を変えてみるといいかもしれない。
外の景色は変わらないけれど、眺める景色は選べるのだから。
注意:「残ったら貯金」はNG
「残ったら貯金」では、支出が優先され、残るお金が少ない。
例えば、月収30万円の人が生活費や交際費で28万円使ってしまえば、残るのはわずか2万円。突発的な支出があれば、さらに貯金は難しくなる。もちろん、この例は極端なので、「私なら、そんなお金は使わない」という異論は認める。
しかし、パーキンソンの法則によれば、
支出の額は、収入の額に達するまで膨張する
とあるので、お金が貯まらない人は割と使い切っているのでは?
そこで肝になるのが「先取り貯金」。
例えば、毎月収入の10%(3万円)を最初に貯金し、残り27万円で生活をやりくりする。そうすれば、確実に貯金が積み上がる。本人がちゃんとやってくれればの話だが。
また、具体的な目標を設定するとモチベーションも上がる。
- 1年で36万円の非常時用貯金を目指す
- 副業用でパソコンを購入する
- 家族を旅行に連れていく資金を貯める
さらに、支出を見直すことも重要。
無駄なサブスクリプションや不要な買い物を削ることで、毎月の支出を抑え、貯金額を増やせる。計画的に進めれば、貯金は自然と増えていくはずだ。
とにかく、残ったらお金を貯金しようとすると、仮に貯められても目標から程遠くなる。貯金に慣れていない人は、先取り貯金を徹底することが大切。
まとめ
貯金体質になっていない人が、いきなり100万円を貯金するとかは結構難しいと思っている。だが、10万円を貯金する、20万円を貯金する、くらいであればさほど難しくない。
まずは、「これなら私にもできそう…!」と思える貯金ハードルを設定して、取り組んでみることが大切。取り組んでいく中で「ここはもっとこうできそう」「このペースなら当初より貯金できそう」など新しい発見が見つかる。新しい発見が見つかると、次なる目標も達成しやすくなると思う。
挫折しないハードルを設定して、あとは毎日コツコツとやることだ。