老後資金やセミリタイアを念頭に「配当金生活」を目指す方は、安定して配当を出す企業を探すうちにブリヂストンに着目するかもしれません。
とはいえ、実際に投資を始める前には「本当にこの銘柄だけで生活費をまかなえるのか」「景気や原材料の変動で配当が減ったらどうしよう」と不安が募る方も多いはずです。
特に大きな資金を投じるとなれば、リスク管理や情報収集の負担が増すため、悩みが一層深刻になるでしょう。
そこで本記事では、ブリヂストン株を中心に配当金生活を組み立てる際の可能性と注意点を詳しく解説します。
配当の受け取り方や投資のポイントを理解すれば、不安の払拭につながるはずです。
最後まで目を通すことで、堅実な資産形成に近づくヒントを得られるでしょう。
また、配当金生活を実現するうえで、配当太郎さんの以下の著書が参考になりましたので、あわせて目を通しておくといいと思います。
ブリヂストンの配当推移
ブリヂストンの2025年の配当金は、1株あたり230円を予定しています。
また、過去の配当金推移を以下の表にまとめました。
年度(決算期) | 年間合計(円) |
---|---|
2016/12 | 140 |
2017/12 | 150 |
2018/12 | 160 |
2019/12 | 160 |
2020/12 | 110 |
2021/12 | 170 |
2022/12 | 175 |
2023/12 | 200 |
2024/12 | 210 |
2025/12(予定) | 230 |

近年のブリヂストンの配当は、増減はあるものの長期的には安定して推移しています。
配当性向の目安を「連結配当性向50%」と示し、自己株式の取得や消却も積極的に実施。
今後の業績動向や中期経営計画によっては、さらなる増配が期待できる一方、タイヤ需要や原材料価格の変動に注意が必要です。
ブリヂストンで配当金生活は可能?必要投資額のシミュレーション

ブリヂストンで配当金生活をすることは可能です。ただし、多額の必要投資額を用意しなければなりません。
そこで、ブリヂストン株への投資で配当金生活がどの程度実現可能なのか、具体的な数字を踏まえてイメージすることが大切です。
ここでは、毎月3万円・5万円・7万円・10万円・15万円の配当を得る場合に、2025年4月4日株価5,411円、1株配当金額230円で試算していきます。
- 毎月3万円の配当を得る場合|約847万円必要
- 毎月5万円の配当を得る場合|約1,412万円必要
- 毎月7万円の配当を得る場合|約1,976万円必要
- 毎月10万円の配当を得る場合|約2,826万円必要
- 毎月15万円の配当を得る場合|約4,239万円必要
①毎月3万円の配当を得る場合|約847万円必要
毎月の配当額 | 年間配当額(円) | 投資額(円) |
---|---|---|
3万円 | 360,000 | 約8,470,000 |
毎月3万円の配当を目指すには、ブリヂストンの1株配当額を230円、株価を5,411円として計算すると、約847万円ほどの投資額が必要です。
このように大きな資金を要しますが、毎月の支出を補う手段としては有力です。
少額から積み立てる選択肢も検討すれば、資金計画を立てやすくなるでしょう。
また、配当が増配されれば必要株数を抑えられる可能性もあります。
②毎月5万円の配当を得る場合
毎月の配当額 | 年間配当額(円) | 投資額(円) |
---|---|---|
5万円 | 600,000 | 約14,120,000 |
毎月5万円を配当金で確保したい場合、1株あたり230円の配当を前提にすると、60万円を得るには約2,609株が必要です。
購入資金としては約1,412万円ほどを見込むことになります。
毎月3万円よりもさらに安定感が増すものの、投資額は高額です。
自身の生活費や貯蓄、リスク許容度などを踏まえて慎重に判断しましょう。
資金不足を感じる場合は、分散投資や時間をかけた積立など、別の方法と合わせて検討することが大事です。

毎月5万円の配当が得られることを考えると、だいぶ生活費の下支えをしてくれますよね。
③毎月7万円の配当を得る場合
毎月の配当額 | 年間配当額(円) | 投資額(円) |
---|---|---|
7万円 | 840,000 | 約19,760,000 |
毎月7万円を配当金で受け取るためには、配当金を1株230円と想定すれば必要な株数は約3,653株となり、購入資金は約1,976万円程度に上ります。
金額的にはさらにハードルが上がりますが、毎月の家計に与える安心感は大きいでしょう。
ただし、一点集中のリスクを抱える点は意識が要ります。
ブリヂストンの業績や配当方針の変更だけでなく、市場環境の変動にも左右されるため、定期的なチェックが重要です。
④毎月10万円の配当を得る場合
毎月の配当額 | 年間配当額(円) | 投資額(円) |
---|---|---|
10万円 | 1,200,000 | 約28,260,000 |
毎月10万円の配当金を得るなら、230円の配当が続くと仮定すると、約5,218株を購入しなければなりません。
株価5,411円で計算すると、おおよそ2,826万円ほどの投資になります。
この水準になれば生活費の大半をカバーできる可能性がありますが、その分リスクも高まるでしょう。
株価が下落したり、配当が減配された場合のダメージは大きいです。
必要に応じて他の高配当銘柄や債券、投資信託などを組み合わせると安心度が上がります。



1〜2%下がるだけで、数十万単位の影響を受けるため、分散投資を視野に入れるのが賢明だと考えています。
⑤毎月15万円の配当を得る場合
毎月の配当額 | 年間配当額(円) | 投資額(円) |
---|---|---|
15万円 | 1,800,000 | 約42,390,000 |
毎月15万円となると、1株あたり230円で換算すれば、必要株数は約7,827株です。
これは約4,239万円もの投資額に相当するため、相当にまとまった資金が必要となるでしょう。
月々15万円の配当は、大きな安心感をもたらしてくれます。
一方で、投資額が増えるほど市場リスクにさらされる金額も大きくなる点は認識が要ります。
無理に一度でまとまった株数を買わず、相場状況を見ながら段階的に購入する戦略が有効でしょう。
筆者のブリヂストン|26株で5,980円の配当金額


筆者は、ブリヂストン株を26株保有していて、年間配当金額が5,980円を予定しています。
当然、この金額では配当金生活は送ることはできませんし、生活の下支えにもならないでしょう。
ただ、筆者の場合は、配当株もいくつか分散をしている関係もあり、銘柄によって保有数が大きく上下します。
また、ブリヂストン株だけにフォーカスするなら、約6千円ほどしか配当収入を得られていませんが、小さな幸せは手に入れることができます。
- カフェでプチ贅沢できる
- お世話になった人に贈り物ができる
- 旅行の足しになる
など、少額の配当金でも叶えられる未来はたくさんあるのです。
引き続きコツコツ積み重ねていきたいと思っています。
ブリヂストンに投資をする際の4つの注意点


ブリヂストン株は配当利回りや知名度などから魅力的に映ります。
ただし、将来的なリスクも踏まえたうえでの判断が必要でしょう。
ここでは、「業績・配当方針」「自動車業界の動向」「為替リスク」「競合他社との技術変化」という四つのポイントに着目します。
初心者でも理解しやすいよう、重要性と影響範囲を具体的に解説しながら、投資を検討するうえで押さえておきたい事柄を示していきましょう。
業績・配当方針が将来も維持される保証はない
ブリヂストンはタイヤメーカーとして世界的に知名度が高い一方、業績や配当方針が未来永劫続くわけではありません。
現在は配当性向50%を目安として積極的な株主還元を打ち出しているものの、景気後退や競合環境の変化によって減配が行われる可能性はゼロではないでしょう。
また、タイヤ市場の飽和や素材価格の上昇が収益を圧迫すれば、企業が予想した通りの成長が実現しないかもしれません。
こうした不透明要因を踏まえ、業績の推移や経営方針を定期的にチェックすることが重要です。
特に、四半期ごとの決算発表や中期経営計画の進捗は、経営陣がどれほど安定した収益を見込めるかを判断する指標となります。
投資初心者であっても、IR資料などを活用しながら数字の変化に注目すれば、リスクを早期に察知できるでしょう。
自動車業界の動向をチェックする
ブリヂストンはタイヤの需要が自動車生産台数に左右されやすい企業といえます。
世界的に景気が後退すれば車の販売が落ち込み、タイヤの出荷数も下がる恐れがあるでしょう。
とくに電気自動車(EV)の普及や自動運転技術の進化など、近年は変化のスピードが著しいです。
そこで、次のポイントを押さえると投資判断がより明確になります。
- 新車販売台数
- 世界全体や地域別の新車販売統計を確認し、購買意欲の推移を把握すると良いでしょう。
- EVの普及率
- 主要国のEV販売比率や補助金制度がタイヤの需要構造を変えるかもしれません。
- 技術革新(自動運転など)
- 静粛性・耐久性など特定の性能を求められるタイヤが増えると、メーカーごとの技術力が差となるでしょう。
上記の要素は今後の需要動向だけでなく、ブリヂストンの研究開発費にも影響を与えます。
ニュースや統計を継続的に追いかければ、業界変化を早期に察知できるはずです。
為替リスク
ブリヂストン海外での売上高比率が高いため、為替変動が業績や配当金に直接影響を与える可能性があります。
円高になると、海外で稼いだ利益の円換算額が減少し、逆に円安では輸出企業としての恩恵を受けられるかもしれません。


ただし、為替がどちらに振れるかを短期的に正確に予想するのは非常に難しいでしょう。
投資家としては、長期的なトレンドと企業の為替ヘッジ戦略を知ることが大切です。
IR資料などで為替感応度(為替が1円動いた場合に業績がどの程度変化するか)をチェックすると、リスクの度合いが判断しやすくなります。
また、為替変動による利益増加を過大評価せず、中核事業の収益力や配当の継続性を重視した投資判断を行う姿勢が重要です。
競合他社との技術変化
タイヤ業界にはミシュランやグッドイヤーなど、国際的に有力な競合が存在します。
各社が独自の素材開発や新機能タイヤの研究を進めているため、技術革新のスピードが激しい領域といえます。
たとえば、電気自動車向けに騒音対策や摩耗耐久性を高めたタイヤの需要が増加した場合、ブリヂストンがそのトレンドに追随できなければ、シェアを奪われる恐れがあるでしょう。
技術開発に多額の投資が必要となり、配当原資が一時的に圧迫されるケースも考えられます。
したがって、競合他社の動向や業界全体の新技術をウォッチすることが大切です。



初心者であっても、ニュースサイトや企業の発表資料を定期的に確認すれば、大きなイノベーションが起きた際に早めに察知できるでしょう。
配当金生活を送るならブリヂストン以外の高配当株にも投資をする
ブリヂストンは高配当銘柄の代表格として知られています。しかし、一社への集中投資はリスクが大きいでしょう。
もし業績が落ち込んだ場合、配当が大幅に減少し家計を直撃するかもしれません。
一方、複数の高配当銘柄を組み合わせれば、配当源泉を分散でき、景気変動や業界特有の不調に対する耐性を高められるはずです。


加えて、金融セクターや通信、商社など、業種ごとに異なる収益構造を持つ企業を取り入れることで、トータルの安定感が増すでしょう。
さらに、NISAやiDeCoなどの税制優遇制度を活用すれば、手取りの配当金を増やせます。
投資を始める際は、各社の配当履歴や財務指標、今後の事業戦略などを確認して、配当の安定性と将来性を見極める姿勢が大切でしょう。
高配当株のポートフォリオ例|月10万円を狙う場合
複数の高配当銘柄を組み入れるなら、金融や通信、商社、インフラなど幅広い業種をバランスよく取り入れると分散効果が高まりやすいでしょう。
たとえば、下記のような組み合わせを考えることができます。
セクター | 具体例 |
---|---|
金融 | メガバンクや地方銀行 |
通信 | 大手キャリア各社 |
商社 | 三菱商事や伊藤忠商事など |
インフラ | 電力会社・ガス会社 |
上記のセクターをもとに、以下のような具体的な銘柄でポートフォリオを構築してみました。
銘柄 | 株価(円) | 1株配当 | 必要株数 | 必要投資金額(円) |
---|---|---|---|---|
三菱UFJ FG | 2,108 | 60 | 5,000 | 10,540,000 |
NTT | 147 | 5 | 60,000 | 8,820,000 |
伊藤忠商事 | 6,538 | 200 | 1,500 | 9,807,000 |
双日 | 3,068 | 150 | 2,000 | 6,136,000 |
合計 | 35,303,000 |
この組み合わせだと、4銘柄合わせて年間120万円の配当を見込みつつ、投資額は約3,530万円ほどになります。
一社集中投資に比べ、業種や事業内容が異なる複数企業に分散するため、業績悪化や減配リスクをある程度抑えられるでしょう。
ただし、実際には銘柄ごとの将来見通しや配当方針の変更もあり得るため、定期的に決算やニュースをチェックしながら、必要に応じてポートフォリオの見直しを行うことが大切です。


ブリヂストンで配当金生活を目指している方からのよくある質問


ブリヂストンは高配当銘柄として注目される一方、具体的にどれほどの金額が受け取れるのか、そして配当のタイミングはいつなのか疑問を持つ方も少なくありません。
ここでは具体的に以下の2つの質問に答えていきます。
- ブリヂストンの株を100株買ったらいくら配当金がもらえますか?
- 配当金は年何回?権利確定日は?
ブリヂストンの株を100株買ったらいくら配当金がもらえますか?
ブリヂストンは、1株予想配当金で230円なため、100株の保有で年間2万3,000円の配当を受け取れる計算です。
ただし、配当額は企業の業績や経営方針の変更によって上下する可能性があるでしょう。
特に景気が悪化したり、原材料コストが急騰したりすると、減配リスクを抱える点には注意が必要です。
下記のようにシンプルな計算式を用いて、自分の保有株数に応じた年間配当額を試算できます。
年間配当額=(1株配当 × 保有株数)
上記はあくまで現時点の想定例であり、実際には四半期ごとの決算や中期経営計画の発表を確認して、今後も同水準の配当が続くかを判断することが大切です。
投資を始める前に、必ず最新のIR資料に目を通しておきましょう。
配当金は年何回?権利確定日は?
ブリヂストンは基本的に年2回(第2四半期末と期末)配当を行っています。
具体的には、中間配当が第2四半期末(6月末)に、期末配当が12月末に権利確定する仕組みです。
ただし、実際の振り込み時期は決算や株主総会の手続きを経るため、権利確定後すぐに支払われるわけではありません。
投資家は「権利付最終日」までに株式を保有していないと、その期の配当金を受け取れない点に注意しましょう。
たとえば6月末が権利確定日ならば、2営業日前が権利付最終日となり、それ以降に購入しても中間配当はもらえません。
まとめ
ブリヂストンは配当金生活の柱になり得る高配当銘柄ですが、万能ではありません。
業績や配当方針が将来にわたって維持される保証はなく、自動車業界の需要変化や為替リスク、さらには競合企業の技術革新も大きく影響するでしょう。
こうしたリスクに備えるには、投資先を分散しておくことや、定期的にIR情報をチェックする習慣が欠かせません。
配当金の受け取り回数や権利確定日といった基本情報も把握しながら、増配の可能性や減配リスクを見極める姿勢が大切です。
もし一社集中投資に不安を感じるならば、他の高配当株と組み合わせてポートフォリオを組む工夫も検討できます。
継続的に学びながら行動すれば、ブリヂストンを活用した配当金生活が現実に近づくでしょう。
投資戦略を練るうえでは、すでに配当投資の先駆者から学ぶのも必要だと考えています。
中でも、配当太郎さんの「年間100万円の配当金が入ってくる最高の株式投資」が参考になりました。
単に高配当銘柄に着目するのではなく「増配銘柄」を探すことがポイントだとあらためて感じます。