「大学生のうちから貯金をしなければ」というプレッシャーを感じていませんか。
SNSでは、同世代の貯金額を比較する投稿が話題を呼んでいます。
しかし、実は大学生の貯金には大きな落とし穴が潜んでいるのです。
貯金に固執することで、かけがえのない大学生活が失われる可能性があります。
実際、多くの社会人が「大学時代にもっと自己投資をすれば良かった」と後悔しているでしょう。
では、大学生には貯金の意味はないのでしょうか。
その答えは「イエス」であり「ノー」です。
本記事では、大学生が貯金に固執する必要がない5つの理由と、本当に貯金が必要なタイミングについて解説します。
あなたの大学生活における金銭的な悩みが解消されるはずです。
大学生で貯金しても意味がない5つの理由
大学生活は、自己成長と経験を積む貴重な時期です。
多くの人が貯金の重要性を説きますが、実は大学生にとって貯金にこだわりすぎることは得策ではありません。
以下では、大学生が貯金に固執すべきでない理由を5つ挙げて詳しく解説します。
- 自己投資の機会を逃す可能性がある
- 大学生の貯金額には限りがある
- 社会に出ればすぐに貯金できる
- 交友関係や生活満足度が損なわれる
- 好奇心を失う可能性がある
①自己投資の機会を逃す可能性がある
大学生時代は、自己投資の絶好の機会です。この時期に貯金にこだわりすぎると、かけがえのない成長の機会を逃してしまう可能性があります。
大学生でできる自己投資の代表例を以下にまとめました。
自己投資内容 | 概要・効果 |
---|---|
語学学習(英語・第二外国語など) | 将来の選択肢が広がり、就職や海外留学に有利。 |
資格取得(TOEIC、簿記、IT系など) | 専門性を証明でき、就職やキャリアで評価される。 |
プログラミングスキルの習得 | 幅広い業界で重宝され、強みになる。 |
読書(自己啓発書・専門書など) | 思考力や知識を短時間で拡充できる。 |
インターンシップ | 実務を通して業界理解が深まり、経験を積める。 |
留学・短期海外プログラム | 語学力と国際感覚が養われ、視野が広がる。 |
ボランティア・社会貢献活動 | コミュニケーション力やリーダーシップを培える。 |
勉強会・セミナー・サークル参加 | 専門知識と人脈が得られ、学びが深まる。 |
例えば、語学留学や資格取得、インターンシップなどの経験は、将来のキャリアに大きな影響を与えるでしょう。大学時代にしかできない体験、例えばサークル活動や旅行なども重要です。
自己投資は確かにお金がかかりますが、得られる経験や知識は何物にも代えがたい価値があります。
上記の経験を通じて、コミュニケーション能力や問題解決能力が磨かれ、人間的な成長が促されます。
貯金のために、こうした機会を逃すのは非常にもったいないです。
さらに、自己投資は必ずしも高額である必要はありません。
オンライン講座や読書など、比較的低コストで始められる自己投資の方法もたくさんあります。
大切なのは、お金の使い方を慎重に考え、自分の成長につながる投資を選択すること。
将来の自分に対する投資は、長期的に見れば必ず報われるはずです。

大学生の時期だけではなく、大人になってからも自己投資の重要性を問われます。
②大学生の貯金額には限りがある
大学生が貯金できる金額は、一般的にそれほど多くありません。
多くの学生はアルバイトで収入を得ていますが、その収入は生活費や学費に充てられると思います。
例えば、週3回のアルバイトで年間100万円程度の収入があったとしても、生活費を差し引くと、貯金に回せる額はそれほど多くないでしょう。
また、学業との両立を考えると、アルバイトに費やせる時間にも限りがあります。過度に働いて学業がおろそかになっては本末転倒ですよね。
さらに、103万円の壁(扶養控除の限度額)を考慮すると、収入を抑える必要も出てきます。



2025年度からは「年収103万円の壁」が123万円に引き上げることとなりました。
これらの制約の中で貯金を増やそうとすると、必然的に生活の質を落とさざるを得なくなります。
むしろ、限られた収入の中で、いかに効果的にお金を使うかを学ぶことの方が重要です。
例えば、必要最小限の貯金(例:10万円程度)を持ちつつ、残りを自己投資や経験に使うというバランスの取れた金銭管理を身につけることが大切です。
社会人になってからの家計管理にも活かせる貴重なスキルとなるでしょう。
③社会に出ればすぐに貯金できる
大学生時代に貯金にこだわる必要がない理由の一つに、社会人になれば比較的容易に貯金ができるようになるという点があります。
一般的に、正社員として就職すれば、大学生時代のアルバイト収入よりもはるかに多い給与を得られます。
厚生労働省の職業別平均賃金を元にして、職業別平均年収を下記に一例としてまとめました。
職種 | 基準値時給 | 年収(0年目) | 年収(5年目) | 年収(10年目) |
---|---|---|---|---|
大学教授 | 3,385円 | 703万円 | 948万円 | 1,033万円 |
企画事務員 | 1,503円 | 312万円 | 421万円 | 459万円 |
自動車整備・修理従事者 | 1,130円 | 235万円 | 316万円 | 345万円 |
販売店員 | 1,135円 | 236万円 | 318万円 | 346万円 |
介護職員 | 1,161円 | 241万円 | 325万円 | 354万円 |
職種によっては年収に前後はあるものの、アルバイトの収入よりも多く、社会人になってから本格的に貯金を始めても遅くはありません。
また、社会人になると、会社の福利厚生制度を利用して、効率的に貯蓄を増やすことが可能です。
例えば、財形貯蓄や企業年金制度などを活用すれば、給与から自動的に一定額が貯蓄に回されるため、無理なく貯金を続けられます。
上記のような制度には税制優遇措置が設けられていることも多く、より効果的に資産形成を行えるでしょう。



むしろ、大学生時代は将来の高収入につながるスキルや経験を積むことに注力すべきです。
例えば、インターンシップや資格取得に時間とお金を使うことで、就職後により良い条件で働くチャンスが広がります。
結果として、長期的には大学時代に貯金していた以上の経済的利益を得られる可能性が高いのです。
④交友関係や生活満足度が損なわれる
大学生活において、貯金に固執することで交友関係や生活満足度が損なわれる可能性があります。
多くの大学生は、友人との交流や新しい経験を通じて成長し、充実した学生生活を送ります。
しかし、過度に貯金にこだわると、他者との接点や新しい挑戦の機会を逃してしまう恐れがあるのです。



一方で、無理な付き合いにお金をかける意味はないと思いますけどね。
例えば、友人との食事や旅行、サークル活動などにお金をかけることを躊躇してしまい、結果として人間関係が希薄になる可能性があります。
大学生の約7割が自分の興味関心領域を深めるためにお金を使っているという調査結果もあり、自己投資の機会を逃すことは、将来的な成長にも影響を与えかねません。
また、生活満足度の観点からも、過度の節約は問題となります。
適度な消費は、ストレス発散や自己実現につながり、生活の質を向上させます。
特に、食事や趣味にお金をかけることで、日々の生活に潤いをもたらすことができます。
バランスの取れた支出は、むしろ長期的な人生設計において重要な要素となるでしょう。
⑤好奇心を失う可能性がある
大学生時代は、知的好奇心を育む重要な時期です。
しかし、貯金に固執することで、この貴重な機会を逃してしまう可能性があります。
多くの大学教員は、学生に対して知的好奇心を持つことの重要性を説いていますが、実際には資格試験や就職活動のためだけに勉強する学生も少なくありません。
過度に貯金にこだわると、新しい経験や学びに投資する機会を逃してしまいます。
例えば、
- 興味のある講演会や展示会に行くこと
- 新しい趣味に挑戦すること
- 留学や海外旅行を通じて異文化に触れること
などが制限されてしまいます。
上記の知的好奇心を育む経験は、単なる知識の獲得以上に、視野を広げ、創造性を育む重要な機会となるのです。



筆者も学生時代で好きになったアートな時間が、大人になってからの創造力を助けてくれていると実感しています。
また、好奇心は将来のキャリアにも大きな影響を与えます。
様々な経験を通じて自分の興味や適性を発見することで、より充実したキャリアパスを見つけることができます。
貯金に固執するあまり、自己発見の機会を逃すことは、長期的には大きな損失となる可能性があるでしょう。
大学生活は、金銭的な蓄積よりも、知的・人間的な成長に重点を置くべき時期だと考えています。
大学生が貯金するべきタイミング


大学生活は楽しい思い出作りの時期ですが、将来に向けた準備も必要です。特に、就職活動や卒業旅行、自己投資など、お金がかかる場面が多くあります。
そこで、大学生が貯金するべき具体的なタイミングを5つまとめました。
- 就職活動の準備|リクルートスーツや遠方への交通費
- 卒業旅行の資金|目安は10万〜20万円
- 自己投資|資格取得やビジネススキル講座
- 緊急時の備え|3ヶ月分の生活費
- 大学卒業後に使う生活費|最初の家賃や引越し費用
最低限、上記5つを押さえておくといいと思います。
具体的な貯金方法、節約術を知りたい方は、下記の記事も参考にしてみるといいでしょう。


就職活動の準備|リクルートスーツや遠方への交通費
就職活動は大学生にとって人生の大きな転機となる重要なイベントです。しかし、その準備には意外とお金がかかるものです。
まず、リクルートスーツの購入が必要になります。
男性用のスーツは3万円から5万円程度、女性用のスーツは4万円から6万円程度が相場となっています。さらに、シャツやネクタイ、靴なども揃える必要があるでしょう。



筆者は、特にブランドのこだわりがなかったので、1万円程度で揃えることができました。
また、地方の学生が首都圏で就職活動を行う場合、交通費が大きな負担となります。
新幹線や飛行機を利用する場合、往復で数万円かかることも珍しくありません。
宿泊費も考慮すると、1回の就活で10万円以上かかることもあるのです。
就職みらい研究所の調査によると、2024年卒業予定の学生の就活費用は平均で約8万3000円でした。
この金額を考慮すると、就職活動が本格化する3年生の夏頃までに、最低でも10万円程度の貯金をしておくことが望ましいでしょう。
計画的に貯金することで、就活に集中できる環境を整えることができます。
卒業旅行の資金|目安は10万〜20万円
卒業旅行は大学生活の締めくくりとして、多くの学生が楽しみにしているイベントです。
友人たちと思い出を作る最後のチャンスでもあるため、できるだけ充実した旅行にしたいもの。
しかし、その分費用もかさんでしまいます。
卒業旅行の費用は、行き先や日数によって異なりますが、国内旅行の場合、3泊4日程度で5万円から10万円が一般的です。
一方、海外旅行となると、10万円から20万円程度かかることが多いでしょう。
人気のハワイやヨーロッパとなると、さらに高額になる可能性があります。
卒業旅行の計画を立て始める4年生の夏頃までに、最低でも10万円、できれば20万円程度の貯金をしておくことをおすすめします。



筆者は、オランダ・ドイツの卒業旅行5泊6日で、飛行機代含めて20万弱かかりました。
アルバイトの収入を増やしたり、普段の支出を見直したりして、少しずつ貯金を増やしていくことが大切です。
思い出に残る素敵な卒業旅行のために、早めの準備を心がけましょう。
自己投資|資格取得やビジネススキル講座
大学生活の後半になると、就職後のキャリアを見据えて自己投資を考える学生も多くなります。
資格取得やビジネススキル向上のための講座受講など、将来の自分に投資することは非常に重要です。
しかし、自己投資にもそれなりの費用がかかることを覚えておく必要があります。
例えば、TOEIC対策の講座を受講する場合、3か月程度のコースで3万円から10万円程度かかることがあります。
簿記や情報処理技術者などの資格取得を目指す場合も、教材費や受験料を含めると同程度の費用がかかるでしょう。
オンラインでのビジネススキル講座も人気ですが、質の高い講座は数万円から数十万円の費用がかかることもあります。
これらの自己投資に備えて、3年生の後半から4年生にかけて、少なくとも10万円程度の貯金をしておくことをおすすめします。
自己投資は将来の自分への贈り物です。
計画的に貯金することで、より多くの選択肢から自分に合った投資方法を選ぶことができるでしょう。
貯金をしながら、自分のキャリアプランをじっくり考えることも大切です。



もっと自己投資にお金を使っておけばよかった…とその重みが今なら分かります。
体験談|大学生で貯金があると「遊び」で悩まない
私は大学2年生の時、アルバイトで毎月3万円ずつ貯金することを決めました。
最初は大変でしたが、この習慣が後々とても役立つことになります。
特に印象に残っているのは、友人から突然の旅行の誘いを受けた時のこと。
貯金があったおかげで、「お金がない」という理由で断ることなく、その場で「行く!」と即答できました。
実際、3泊4日の北海道旅行でしたが、約8万円の費用を貯金から捻出することができたのです。今でも大切な思い出として心に残っています。


また、サークルの追いコンや卒業旅行の会費も、貯金があったおかげで支払いに困ることはありませんでした。
友人の誕生日会や急な飲み会の誘いにも気軽に参加できます。
「遊びたいけどお金がない」というストレスから解放されることで、大学生活をより充実させることができたと実感しています。
さらに、貯金があることで、自分の興味のある展示会やライブにも躊躇なく行けるようになりました。これは単なる娯楽以上の価値があったと思います。
新しい体験は視野を広げ、人生の選択肢を増やすきっかけにもなるでしょう。
大学時代の「遊び」は、実は将来の自分を形作る重要な要素なのです。
貯金は結果より「プロセス」に意味がある


大学生の貯金は、単にお金を貯めることだけが目的ではありません。
貯金をする過程で身につく能力や習慣こそが、将来の人生において大きな価値を持つのです。
全国大学生協連の調査によると、大学生の平均貯金額は月に約1万5,000円となっています。
しかし、ここで重要なのは、貯金を通じて学べる経験です。



例えば、貯金をするためには収支を把握し、計画的にお金を管理する必要がありますよね。
この習慣は、社会人になってからの家計管理の基礎となるでしょう。
また、目標額を設定し、それに向かって継続的に取り組むことで、目標達成のための実践力も養われます。
さらに、貯金を通じて「必要なもの」と「欲しいもの」を区別する判断力も身につきます。物事の優先順位をつける能力の向上にもつながるでしょう。
貯金のプロセスで得られる経験は、金銭管理能力だけでなく、人生における意思決定力の向上にも大きく貢献するのです。
貯金額の大小にとらわれすぎず、お金との付き合い方を学ぶ機会として捉えることが大切です。
まとめ
大学生の貯金は、必ずしも金額にこだわる必要はありません。
むしろ、貯金のプロセスを通じて得られる経験に大きな価値があるのです。
計画的な金銭管理や優先順位の判断など、将来必要となるスキルを身につけることができます。
ただし、就職活動や卒業旅行、自己投資など、特定のタイミングでまとまった資金が必要になることは確かです。最低限の貯金は必要でしょう。
目安として、3年生までに10万円程度の貯金があれば十分といえます。
大切なのは、貯金と自己投資のバランスを取ることです。
大学生活は二度と戻ってこない貴重な時期です。
必要以上に貯金にこだわるのではなく、自分の成長につながる経験にお金を使うことも検討してみてはいかがでしょうか。
賢明な金銭管理は、充実した大学生活への第一歩となるはずです。